あかるい明日番外編『世界の占い・スピリチュアル紹介コラム』から、今回はコラムをお送りします。お楽しみください。
ジンクスや占いを分析?
占いと心理学には密接なつながりがあります。心理学というほど大げさなものではないですが、その共通点をいくつか書き出してみたいと思います。
どちらにしようかな
どちらにしようかな、天の神様の言う通り・・・。
これは、二つか三つ以上のものを交互に指差しながら数える選び方ですが(文言は地方によって多少のバリエーションがあるようです)、意外にもこの占い、どちらにしようかを選んでいるのは天の神様ではなく、自分なのです。
多くの場合、この文言は偶数でできているようです。つまり、最初か?次か?で占うと、必ず「次」が選ばれるようにできているのです。
例えば、何かを決断するとき、最初の選択肢で決まってしまっては「迷った意味がない」と人は思ってしまうものです。
そこに、「次」二番目の選択肢こそが本当だよと言われると、やや戸惑いはありながらも、どこか納得もします。他者に決めてもらったという心情がより強く感じられるからのようです。
しかし、人によっては納得できずにもう一回試すこともあることでしょう。この場合は、その時点で、答えは決まっています。
本当にどちらでも良かったら、占い直す必要はありませんからね。
結局は自分の中で答えは決まっているのです。
それを他人に「これこそがあなたの望む答えです」と後押ししてもらえるのが、占いの楽しさであり醍醐味とも言えるのでしょう。
花びら占い
こちらも言わずもがなです。花を一輪手折って、その花びらを抜きながら「好き、嫌い、好き、嫌い……」と数える遊びですが、嫌い、好きの順番であることはほとんどないようですね。
実は、たいていの野花は花びら、花弁が奇数であることが多いので、結局は好きという結果になるようになっています。簡単に想像できますが、ここで「嫌い」という答えが出たら、あなたはきっと、もう一本、別の花に手を伸ばすことでしょう。
本当に好き、または嫌いという確信があれば占う必要はなく、また心が揺れている可愛らしい恋心の現れですね。いつの時代も乙女は、誰かに背中を後押しして欲しいのです。それが花であり占いだというところに風情を感じますね。
コインを投げて
これも、だいたい一緒です。コインの裏と表がどちらの図柄か、という問題はさておき、実はこれ、表と認識した側に自分が大事だと思う選択肢を託す人が非常に多いのです。
コインをどう投げて、どちらが出るかはランダムです。選びようがない要素ですが、表が出た場合、なんとも形容しがたい少しの安堵と多少残念な感じがあると思います。
逆に、裏が出て安心する場合もありますが、これも、自分では気が付かない、自分の中で求めていた答えがどちらであったか、実は結果ではなく、その気持ちに出会うために必要なアクションなのですね。
さて、このように考えると、どちらにしようかな・・・や花びらやコインの占いは簡単ですが、意外と人の心理を反映することがわかると思います。
このあたりが心理学につながる部分ですね。
人は100%占いの結果に身を委ねるということはありません。
そこには、そもそも占いをすることで、自分の考えを後押ししてもらいたい、という心理が働いているためですね。
むしろそうでなくては洗脳と同じなので、とても危険なものだと思います。人生の主導権は、占いの結果ではなく、自分自身で持っていなければなりません。
答はいつも自分の中にあって、どんな占いも、自分自身に気が付くためのものなのだということを、忘れないでくださいね。
ジンクス
さて、次はジンクスです。
ジンクスには科学的な根拠のあるものもあります。たとえば、「鳥が低く飛んでいたら翌日は雨」など。
これは、正解とは言い切れませんが、説明はつきます。なぜなら、鳥は羽が湿気で重くなるのを避けるために低気圧の時は低空飛行する習性があるからです。低気圧イコール雨ではありませんが、曇りになったり、晴天ではない場合が多いようです。
一方、根拠のないジンクスもあります。
「黒猫が目の前を横切ったら不吉」
これは、動物愛護家が理解に苦しむようなジンクスですが、黒は心理学的に「支配願望を表す色」とされているからでしょうか。
もしくは、魔女はたいてい黒猫やコウモリをペットとして連れ歩くと言われていたからかもしれません。ヨーロッパにおいてキリスト教がほぼ全地を支配した時代があるのは否定しようのない歴史で、キリスト教はキリストによらない奇跡、不思議な恵みというのを何よりも嫌ったのです。その当時科学的・独創的な発想で不思議を起こすことのできた魔女は忌み嫌うものの筆頭でした。
これらジンクスも、ある意味で占いといえば占いです。
広義的に「こうだったらこうなる」の間に科学的な説明のつかないもの全てが占いといえますからね。
しかし、ジンクスも他の占いもそうですが、その結果を知ってどう行動するか、どう運勢を好転させるか、そのリカバリ(回復)が重要なのは言うまでもありません。
先ほども書きましたが、人生の主導権を持つのは、占いの結果ではなく、自分自身なのだということを忘れないでいてくださいね。