用事があって昨年末都内に行ったのだけど、その日は日盤のみの吉方で移動したので、長居は無用と用が済んだらとっとと帰宅。
その後、出した書類に不備があったと連絡が来たのが4月に入ってからで、暦を確認するとまあまあ吉方移動になりそうだったので、電話でもなんとかなりそうだったのだけど、吉方に呼ばれているならまあいいかと、今度は日帰り吉方旅行も兼ねてゆっくり行くことに。
国を護る風水・皇居周辺の神社から虎ノ門・金刀比羅宮と愛宕神社
この日、用事があった場所が虎の門だったので、今回は日枝神社と同じく江戸城(もちろん現在の皇居)の裏鬼門を守っている虎ノ門 金刀比羅宮と、近隣にある愛宕神社に行くことに。
日枝神社はちょうど一年くらい前に偶然立ち寄っているので今回は行かないことにしましたが、次は東京五社巡りや新・東京五社巡りなどもしてみたいものです。
この辺りを巡ると、太田道灌の後、南光坊天海が陰陽道に基づいて改修した江戸城が徹底した風水建築だったこともさることながら、現在も皇居を中心に永田町、霞が関など、この国の中枢を担う地域が未だ風水によって守られていることがわかります。
ちなみに、日枝神社に行った時の時の記事はこちらです。
預言-神様からメッセージをいただく-
日枝神社に行ったときも呼んでいただいた感がありましたが、今回もお招きをいただいた感があり、足取り軽く向かいます。
虎ノ門 金刀比羅宮
虎ノ門 金刀比羅宮は御祭神に大国主神と崇徳天皇を祀る海上守護の神社で、本宮の香川県仲多度郡琴平町(こんぴらさん)から勧請されました。
虎ノ門金刀比羅宮の境内はこのように虎ノ門琴平タワーの一角にあります。
オフィス街と神社の見事な融合。
敷地はそれほど広くはなく、拝殿と神楽殿、参集殿、それから社務所のほか、結神社と喜代住稲荷神社があります。
ぜひ見たかった銅鳥居。
明神型鳥居の柱に施された四神の彫刻、東の青龍、西の白虎、南の朱雀、北の玄武。
大国主神は国と民に平安をもたらす神様ですので、虎ノ門 金刀比羅宮が江戸城の裏鬼門を守る一役として勧請されたこと、そして今もなお、皇居を護るためにあることが伝わってきます。
ご利益は万民泰平のほか、五穀豊穣・殖産興業・招福除災があり、神社のご由緒には一説に運を掌る神とも伝承されております
との一文も。
百度石もあります。
それにしても日枝神社もそうでしたが、サラリーマン姿の男性が真剣にお参りする姿をよく目にし、鳥居をくぐる前と後に丁寧に頭を下げて挨拶をするなど、礼儀正しい参拝姿に頭が下がります。
このあとご紹介する愛宕神社も出世にまつわる神社ですが、出世運は土地柄、確実にあると思います。
作家で禅道を教えている立花大敬さんは九州の方なのですが、東京というのはエネルギーに溢れた土地なので、定期的に訪れるとよいという話をしていました。
都内も場所によりますが、確かにこの辺りの土地の気は、他では得られないだろうと思います。
新・東京五社
ちなみに皇居をぐるりと取り囲む五つの神社で新・東京五社と呼ばれていますが(東京大神宮、神田神社、水天宮、金刀比羅宮、日枝神社。東京五社は明治神宮、靖国神社、大國魂神社、日枝神社、東京大神宮)、それぞれの神社に五行の割り振りがあり、この金刀比羅宮は名前から「金」を受け持っています。
金刀比羅宮の本来のご神徳(ご利益)は海を守る神様ですので主に海上守護からなりますが、土地柄と、五行の金を割り当てているためか、パワースポットとしては出世運と金運にご利益があるということです。
とはいえ、五行の金はお金に関することばかりではありませんので、まあ一部こじつけもあると思います。
商売繁盛なら境内にある喜代住稲荷神社にお参りした方が正しいかもしれません。
また、結神社は縁結びですが、こちらは授与所で『良縁祈願セット』を授けてもらうことができますので、ご用のある方はそちらに行かれてもよいかと思います。もちろん吉方でね。
おみくじをお願いすると50円!とのこと。
立派なおみくじを授与していただけました。
そういえば先日会った友人に「おみくじって神社に結んでくるものじゃないんですか?」と言われたのですが、今でもそう思っている方は多いのでしょうかね?
もちろんおみくじは結んでくるものではありません。
おみくじを結べるようにしてある神社も多いですが、あれはそうしないとその辺の木に結ばれてしまうので仕方なく用意しているものですから、特にその神社なりの仕来りがない限り、持って帰ります。
おみくじはとても手軽ですが、れっきとした神託のひとつで神意を伺うものですので、一回見てそれきりというものではなく、持って帰って折に触れ見返すのが正しい受け取り方です。
また、「大吉」や「凶」などはひとつの吉凶判断ではありますが、それよりもメッセージの方が重要です。
大吉が出ても戒めるような内容が書かれてあることもあれば、凶だからと悪い事ばかり書いてあるわけではありません。
読み終わって「吉だった」「凶だった」ということしか覚えていないというのは、神さまも授け甲斐がないことでしょう。
ましてやこのような立派なおみくじであれば、お守り代わりに手元に置いてもよいかと思います。
愛宕神社
愛宕神社は虎の門 金刀比羅宮から歩いてすぐのところにあります。
こちらも徳川家康によって江戸幕府の防火の神様として建立され、東京23区内では一番高い愛宕山の山頂にあります。
主祭神は火産霊命(ほむすびのみこと)〈火の神〉です。
ほか、配祀神に罔象女命(みずはのめのみこと)〈水の神〉、大山祇命(おおやまづみのみこと)〈山の神〉、日本武尊(やまとたけるのみこと)〈武徳の神〉、将軍地蔵尊・普賢大菩薩が祀られています。
面白いもので公式に明記されているご利益には火に関するもののほか、『印刷・コンピュータ関係』というのもあります。
そのほかは商売繁昌と縁結びですね。
山頂までは大鳥居の先に見える『出世の石段』(別名男坂)を上ります。
右に勾配の穏やかな女坂もあります。
神様への感謝を思いながら上がるものですので、ゆっくり行くとよいと思います。
出世の階段は、江戸時代に馬でこの八十六段の階段を一気に駆け上がり、紅白の梅の枝を折って徳川家光に献上した曲垣平九郎の故事に由来する
とのこと。
9月のお祭りではこの石段を御神輿が通るのだとか。
すごいですね。
普段の運動不足がたたって、上りきる頃には息が上がっています。
なんちゃってお水取りですが、金刀比羅宮境内の自販機で水を買っておいてよかったと思いました。
手水舎で浄めながら、息を調えます。
神門をくぐると左手に招き石があります。
なでることで福が身に付くそうですが、恭しく丁寧に触れている参拝の方がいました。
やはり何事も畏敬の念を持って行うのがよいですね。
こちらでも参拝者の礼儀正しさが目に留まります。
たいていどこの神社に行ってもお賽銭を投げる人や参道の真ん中を歩く人など、礼儀の欠けた参拝者を見かけますが、そういう参拝の姿を見かけることが少ないのも、この辺りの神社の特徴かもしれません。
お賽銭には供物とお祓いの意味があり、お賽銭を投げ入れるのは神様に穢れを投げつけているのと変わりませんからね。
注意したいものです。
さて、愛宕神社にはこのほか、太郎坊社(猿田彦神(天狗様)を祭神とする末社)
福寿稲荷社(宇迦御魂神を祭神とする末社)
大黒天社(大國主命、事代主命を祭神とする末社)
弁財天社(市杵島姫命を祭神とする末社)
池もあって鳥居もあります。
参拝も終わり、お昼過ぎだったので茶店に入ることに。
せっかくなので『撤饌うどん』をいただきました。
撤饌とは神さまに供えられた供物(神饌)を下げたもので、神様の力が宿った食物になります。
先日、穴守稲荷神社でいただいてきた御洗米もこの神饌ですね。
関西風のうどんのつゆにお揚げと梅干と鰹節が乗っています。
別にねぎと、とろろ昆布が付いていて、これに小鉢(この時は切り干し大根)とご飯が付いています。
平日の昼間ということもあり、静かな和室の下座でゆっくりいただきました。
撤饌をいただけるなんて、ありがたいことです。
手を合わせて頂戴しました。
日本の政治の中枢
食事が終わり、この後どうしようか考えて、ひとまず皇居の傍まで行くことにしました。
この辺りは地下鉄が便利ですが、せっかく来たので外を歩くことにして、虎の門から左右に省庁を見ながら1号線を桜田門に向かっていきます。
道中でもぼんやりそんなことを思っていましたが、桜田門まで来ると左手に国会議事堂が目に入り、生まれてこの方ずっとこの国に住んでいて、政治が行われている場所をわざわざ見に来たことはなかったなと反省します。
もちろん選挙は行きますし政治に関してはむしろ興味がある方ですが、やはり永田町は身近な場所ではなく。
しかし、もう少し意識を向けてもいいと思わされました。
桜田門からは皇居外苑に少し立ち寄り、その後国立国会図書館でお茶を飲むことに。
国立国会図書館は18歳以上から利用可能で、利用者登録をするか、当日利用カードを発行してもらわないと中に入れません。
どうせならと利用者登録をすることに。
皇居の近くに行きつけの場所ができるというのはいいものです。
国立国会図書館の蔵書は書庫から出してもらう必要があるため、デジタル書籍を何冊か読んで、二か所あるうち旧館の喫茶店でお茶を飲んで帰路に着きました。
昨年、偶然ですが日枝神社に行ったとき、都内にこれほど気の流れのいい場所があるのだなと思ったものですが、今回強く感じたのは皇居周辺のエネルギーの強さです。
この場所に国の象徴と国の中枢があるということに、妙に納得させられます。
神社巡り、パワースポット、ご朱印集め・・・そうして巡っている神様は、日本の国を護るためにいるのだと考えたことはあるでしょうか。
個人の利益を叶えてくれるのは、それがひいては世のため人のためにつながるからです。
神事をスピリチュアルと捉えている人には神様を政治につなげて考えることは難しいかもしれませんが、仏教にしろ神道にしろ、宗教と政(まつりごと)には深い関連があります。
神様が力を貸してくれるのは、大義を持って社会に尽くす人間であることを頭に置くのはいいことですね。
下手したら神社より選挙に行く方が、よほどご利益につながるかもしれません。
そんな話をしながら、最後は少し素敵な写真をご紹介して終わりにします。
喜代住稲荷神社と結神社の先の小道に、なぜか一本だけ紅葉(こうよう)した紅葉の木が。
不思議に思って写真を撮ったのですが、こうして見るとまるで龍のようです。
愛宕神社の女坂の方にいらっしゃる狛犬ですが、日差しがまるで、狛犬からエネルギーが漏れているかのようです。
続編はいつになるかわかりませんが、ぜひ他の神社も巡ってご紹介したいと思います。
よろしければぜひ一度足を運んでみてくださいね。
吉方で行くとより楽しめますよ。