あかるい明日番外編『世界の占い・スピリチュアル紹介コラム』から、今回はコラムをお送りします。お楽しみください。
黒魔術界のヒロイン達
黒魔術という、一見あやしげというかダークな世界にも華を添えてくれた美しい女性たちが存在します。男性が圧倒的に多い世界ではありますが、今回は少数派ながら光を放った彼女たちにスポットライトを当ててみたいと思います。
モイナ・マサース
画家であり黒魔術師。心優しい性格で良妻であったためあまり目立った存在ではないが、黄金の夜明け団という魔術結社においてかなりの位階を獲得している他、得意とする美術方面で多大な貢献をしている。英語とフランス語を不自由なく操れるバイリンガルで哲学者アンリ=ベルクソンの妹でもある。目鼻立ちのくっきりした、エアリー・ショート・ヘアが特徴の美女(1928年死去)。
ダイアン・フォーチュン
作家、教員など幅広い職業を持っていた女魔術師。
「神智学協会キリスト教神秘主義ロッジ」(後に内光協会と名称を改められている)を立ち上げた実力派。
とある私立学校の補助教員をしていた頃に校長とケンカをして辞職しているが、その時の体験は「心霊的自己防衛」に詳細に語られている。
また、前述のモイナ・マサースと対立した頃彼女を「猫使い」と称したのもこの人で、リーダーには向いていても、組織の一員には向いていなかったのかもしれない。
ただ、その功罪はさておき黒魔術の世界に心理学という科学的な要素を持ち込んだのは全く新しい試みであり、一部のインテリたちを魔術の世界へと導くきっかけになった。
ドリーン・ヴァリアンテ
魔女界の女司祭。ガードナーという(魔女宗においての)大人物から直接魔女組織へと入門させられており、今もなお高弟の一人としてその名を遺している。
「影の書」という魔女向け自己参入儀式の書はガードナーのものも持っており本人もその編集に携わっているが、一方で自分流に簡単にアレンジするなど変幻自在の才能を見せる。
オカルトブームが起こった時代には、幾度もTV出演を果たしているが、1999年9月1日に亡くなっている。
アンナ・キングスフォード
女医でもあった心霊術士。
父親の遺産によって経済的に自立し、また夫にも恵まれるが本人の自然志向が長じてパリ大学の医学部に通い医師免許を得る。
ちなみにイギリスの大学はどこも女性への門戸を開いておらず、この時代においては文句なしのインテリ女性であった。
噂によればかなりの美貌の持ち主だが、トラブルメーカー的な性格とも伝えられており、「ヘルメス協会」設立によって後の黄金の夜明け団に多大な影響を与えるものの行動の全てが破天荒という印象を受ける。
心霊体験はかなり豊富であるが、これは持病の治療のためにクロロフォルムを常用していたためという解釈もある。
いかがでしたか?
奇人変人が多い世界ではありますが、ひときわ異彩を放つ彼女らの人生は、なるほどと思わせる人間くささもありそうです。
参考にさせていただいたサイト様など
O∴H∴西洋魔術博物館内 魔術人名録より http://www.elfindog.sakura.ne.jp/view.html
ありがとうございました。